プログラムを書こう!

実務や自作アプリ開発で習得した役に立つソフトウェア技術情報を発信するブログ

C#で型パラメータでデリゲートを使用する。

この記事は2019年08月30日に投稿しました。

f:id:paveway:20190914064630j:plain

目次

  1. はじめに
  2. C#で型パラメータでデリゲートを使用する
  3. おわりに

基礎からしっかり学ぶC#の教科書

基礎からしっかり学ぶC#の教科書

1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているC#で型パラメータでデリゲートを使用する方法についてです。

目次へ

2. C#で型パラメータでデリゲートを使用する

C#でデリゲートを定義する場合、以下のようになります。

// デリゲートにより実行されるメソッド
string Funcion(int a, int b)
{
    return $"{a + b}";
}

// デリゲートを定義します。
delegate string FuncDelegate(int a, int b);

// デリゲートのメソッドを設定します。
FuncDelegate funcDelegate = Funcion;

// デリゲートを実行します。
var result = funcDelegate(1, 2);

これを型パラメータFuncを使用すると、次のように書けます。

// 型パラメータによりデリゲートのメソッドを設定します。
Func<int, int, string> func = Funcion;

// デリゲートを実行します。
var result = func(1, 2);

型パラメータは戻り値の有無により次の2種類が用意されています。

  • 戻り値有りの場合、Func
  • 戻り値無しの場合、Action

また引数の数に応じたFunc, Actionが用意されています。
Funcは引数14, Actionは引数16までになります。

定義

Func<TReult>
Func<T1, TResult>
Func<T1, T2, TResult>
...(省略)
Func<T1, T2, T3, T4, T5, T6, T7, T8, T9, T10, T11, T12, T13, T14, TResult>
Action
Action<T1>
Action<T1, T2>
...(省略)
Action<T1, T2, T3, T4, T5 T6, T7, T8, T9, T10, T11, T12, T13, T14, T15, T16>

実装例

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using System.Text;
using System.Threading.Tasks;

namespace CSharpTypeParameter
{
    class Program
    {
        // Func<int, int, string>と同じデリゲートの定義
        delegate string FuncDelegate(int a, int b);

        // Action<string>と同じデリゲートの定義
        delegate void ActionDelegate(string msg);

        static void Main(string[] args)
        {
            var program = new Program();

            // 戻り値有りの場合

            // 型パラメータの場合
            // int型引数が2つ、string型戻り値のメソッドを型パラメータのデリゲート経由で実行します。
            Func<int, int, string> func = program.Func;
            var result1 = func(1, 2);
            Console.WriteLine($"result1={result1}");

            // デリゲートの場合
            FuncDelegate funcDelegate = program.Func;
            var result2 = funcDelegate(3, 4);
            Console.WriteLine($"result2={result2}");

            // 戻り値無しの場合

            // 型パラメータの場合
            // string型引数が1つ、戻り値無しのメソッドを型パラメータのデリゲート経由で実行します。
            Action<string> action = program.Action;
            action("Hello");

            // デリゲートの場合
            ActionDelegate actionDelegate = program.Action;
            actionDelegate("Bye");

            Console.ReadKey();
        }

        // 戻り値有りのメソッド
        string Func(int a, int b)
        {
            return $"{ a + b}";
        }

        // 戻り値無しのメソッド
        void Action(string msg)
        {
            Console.WriteLine(msg);
        }
    }
}

目次へ

3. おわりに

今回紹介した型パラメータは、C#の別件の技術情報を調査しているときに、たまたま見つけました。
型パラメータによりデリゲートがスマートに書けると思います。

独習C# 新版

独習C# 新版

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

目次へ


私が勤務しているニューラルでは、主に組み込み系ソフトの開発を行っております。
弊社製品のハイブリッドOS Bi-OSは高い技術力を評価されており、特に制御系や通信系を得意としています。
私自身はiOSモバイルアプリウィンドウズアプリを得意としております。
ソフトウェア開発に関して相談などございましたら、お気軽にご連絡ください。

また一緒に働きたい技術者の方も随時募集中です。
興味がありましたらご連絡ください。

EMAIL : info-nr@newral.co.jp / m-futamata@newral.co.jp
TEL : 042-523-3663
FAX : 042-540-1688

目次へ