この記事は2018年09月30日に投稿しました。
目次
[改訂新版]Swift実践入門 ── 直感的な文法と安全性を兼ね備えた言語 (WEB+DB PRESS plus)
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1. はじめに
こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回はSwiftのFTPでファイルデータを更新してみます。
PWEditorでは、SwiftでFTPを操作するため、
- BlackRaccoonライブラリ
を使用しています。
2. 前提
下記の記事を参考にBlackRaccoonライブラリを使用できる状態にしておいてください。
3. ファイルデータ更新処理
SwiftのFTPでファイルのデータを更新には、BlackRaccoonライブラリのFTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトを使用します。
以下に手順を示します。
- FTPファイルデータを更新するViewControllerにBRReqeuestDelegateを設定します。
- FTPファイルデータ更新を行うFTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトをインスタンス変数で用意します。
また更新するファイルデータを設定するData型のインスタンス変数も用意します。 FTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトを生成し、FTPで接続するパラメータ(ホスト名、ユーザ名、パスワード、パス名)を設定します。
- ホスト名は、IPアドレス形式またはURL形式で指定可能です。
- ホスト名、ユーザ名、パスワードに使用できる文字は1バイト文字のみです。 2バイト文字の場合、クラッシュします。
- パス名は、ルートディレクトリの場合は"/"、サブディレクトリの場合は"/<サブディレクトリ名>"を指定します。
FTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトのstartメソッドを実行し、ファイルデータ更新を開始します。
ファイルデータ更新の結果は、以下のメソッドでコールバックされます。
- 正常な場合はrequestCompletedメソッド
- エラーの場合はrequestFaildメソッド
- ファイルの更新許可を判定する場合はshouldOverwriteFileWithRequestメソッド
- ファイルデータをアップロードする場合はrequestDataメソッド
requestDataメソッドを除くコールバックメソッドはドキュメントをみるとわかるように、他のファイル操作を行った場合も呼び出されます。
そのため引数requestがFTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトと等しいかチェックして、FTPファイルデータ更新処理の結果としてコールバックメソッドが呼び出されたか判断しています。shouldOverwriteFileWithRequestメソッドは、おそらくFTPアップロードの時にだけ必要なメソッドで、既存のファイルを上書きしてよいかどうかを返却します。
そのためFTPアップロードの時はtrue、それ以外はfalseを返却するようにしています。ファイルの更新を許可しない仕様であれば、FTPアップロード時もfalseを返却するようにすればよいと思います。
最後に2重起動防止のため、FTPアップロード(BRRequestUpload)オブジェクトをnilでクリアします。
実装例
class FtpFileUploadViewController: UIViewController, BRRequestDelegate { // 2. FTPアップロードオブジェクト var ftpUpload: BRRequestUpload! /// 2. FTPアップロードデータ var ftpUploadData: Data? /** FTPでファイルデータの更新を開始します。 - Parameter pathName: ファイルデータを更新するファイルパス名 - Parameter ftpUploadData: 更新するファイルデータ */ func startUploadData(_ pathName: String、ftpUploadData: Data) { if ftpUpload != nil { // FTPアップロードオブジェクトが有効な場合、2重起動防止のため処理を終了します。 return } // 3. FTPアップロードオブジェクトを生成し、FTPで接続するパラメータを設定します。 ftpUpload = BRRequestUpload(delegate: self) ftpUpload.hostname = <ホスト名> ftpUpload.username = <ユーザ名> ftpUpload.password = <パスワード> ftpUpload.path = pathName // 更新するファイルデータをインスタンス変数に設定します。 self.ftpUploadData = ftpUploadData // 4. ファイルデータ更新を開始します。 ftpUpload.start() } /** 5. FTPのリクエストが完了した時に呼び出されます。 - Parameter request: FTPリクエスト */ func requestCompleted(_ request: BRRequest) { if request == ftpUpload { // FTPリクエストがFTPアップロードオブジェクトと等しい場合 // 正常終了の場合の処理を記述してください。 // 6. 2重起動防止のため、FTPアップロードオブジェクトをクリアします。 ftpUpload = nil } } /** 5. FTPリクエストがエラーした時に呼び出されます。 - Parameter request: FTPリクエスト */ func requestFailed(_ request: BRRequest) { if request == ftpUpload { // FTPリクエストがFTPアップロードオブジェクトと等しい場合 // エラー終了の場合の処理を記述してください。 // 6. 2重起動防止のため、FTPアップロードオブジェクトをクリアします。 ftpUpload = nil } } /** 5. 上書きリクエスト時に呼び出されます。 - Parameter request: FTPリクエスト */ func shouldOverwriteFileWithRequest(_ request: BRRequest) -> Bool { if request == ftpUpload { // FTPリクエストがFTPアップロードオブジェクトと等しい場合 // 上書きを許可します。 return true } else { // 上記以外、上書きを禁止します。 return false } } /** 5. ファイルデータを送信します。 - Parameter request: リクエスト - Returns: 更新するファイルデータ */ func requestData(toSend request: BRRequestUpload) -> Data? { if let ftpUploadData = ftpUploadData { let temp = ftpUploadData self.ftpUploadData = nil return temp } else { return nil } } }
4. おわりに
手順としては
とほぼ一緒です。
SEO対策からロゴ作成まで全部500円で出来るココナラ
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紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
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