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C++/CLIでアプリケーションの2重起動を禁止する

この記事は2020年06月10日に投稿しました。

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目次

  1. はじめに
  2. C++/CLIでアプリケーションの2重起動を禁止する
  3. おわりに

1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているC++/CLIでアプリケーションの2重起動を禁止する方法についてです。

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2. C++/CLIでアプリケーションの2重起動を禁止する

アプリケーションの2重起動を禁止するには、Mutexクラスを使用して行います。
1つ目に起動する時にMutexの所有権を取得します。
次に起動する場合、Mutexの所有権が取得できないため、起動済みと判断し2重起動を禁止します。

実装例

main.cpp
using namespace System;
using namespace System::Threading;

//! ミューテックスの名前(アプリケーション固有の名前にする必要があります)
#define MUTEX_NAME     "ProhibitMultStart"

int main()
{
    // ミューテックスを生成します。
    Mutex^ mutex = gcnew Mutex(false, MUTEX_NAME);

    bool result = false;  // ミューテックスの所有権の取得結果
    try
    {
        try
        {
            // ミューテックスの所有権を取得します。
            result = mutex->WaitOne(0, false);
        }
        catch (AbandonedMutexException^)
        {
            // アプリケーションがミューテックスを解放しないで終了した場合の対応
            // アプリケーションは終了しているとみなします。
            result = true;
        }

        // ミューテックスの所有権が取得できない場合、既にアプリケーションは起動済みとします。
        if (!result)
        {
            Console::WriteLine("既に起動済みです。");
            Console::ReadKey();
            return -1;
        }

        // アプリケーションが起動していない場合
        Console::WriteLine("起動しました。");
        Console::ReadKey();
    }
    finally
    {
        // ミューテックスの所有権が取得できた場合
        if (result)
        {
            // ミューテックスを解放します。
            mutex->ReleaseMutex();
        }

        // ミューテックスをクローズします。
        mutex->Close();
    }
    return 0;
}

API Reference

Mutexクラス

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3. おわりに

以前

www.paveway.info

を初回しましたが、別の方法もあったため紹介します。

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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