C++で型を動的にキャストする

この記事は2019年12月11日に投稿しました。

目次

1. はじめに
2. C++で型を動的にキャストする
3. おわりに

リンク

1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているC++で型を動的にキャストする方法についてです。

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2. C++で型を動的にキャストする

C++で型を動的にキャストするには、dynamic_cast演算子を使用します。
dynamic_cast演算子はポインタに使用でき、基底クラスのポインタから派生クラスのポインタへ(ダウンキャスト)、または派生クラスのポインタから基底クラスのポインタへ(アップキャスト)することができます。
不正なキャストな場合、NULLが返却されます。

実装例

#include "pch.h"
#include <iostream>

struct Animal
{
    Animal() {}
    virtual void func() {}
};

struct Dog : Animal
{
    Dog() :Animal() {}
    virtual void func() {}
};

struct Cat : Animal
{
    Cat() : Animal() {}
    virtual void func() {}
};

int main()
{
    Dog* dog = new Dog();
    Cat* cat = new Cat();

    // DogクラスのオブジェクトをAnimalクラスへアップキャストします。
    Animal* animal1 = dynamic_cast<Animal*>(dog);
    std::cout << "animal1=" << animal1 << std::endl;

    // CatクラスのオブジェクトをAnimalクラスへアップキャストします。
    Animal* animal2 = dynamic_cast<Animal*>(cat);
    std::cout << "animal2=" << animal2 << std::endl;

    // AnimalクラスのオブジェクトをDogクラスへダウンキャストします。
    Dog* dog1 = dynamic_cast<Dog*>(animal1);
    std::cout << "dog1=" << dog1 << std::endl;

    // AnimalクラスのオブジェクトをCatクラスへダウンキャストします。
    Cat* cat1 = dynamic_cast<Cat*>(animal2);
    std::cout << "cat1=" << cat1 << std::endl;

    // Catクラスのオブジェクトを継承関係にないDogクラスへキャストします。
    Dog* dog2 = dynamic_cast<Dog*>(cat);
    std::cout << "dog2=" << dog2 << std::endl;

    getchar();
    return 0;
}

実行結果

animal1=00C93640
animal2=00C93700
dog1=00C93640
cat1=00C93700
dog2=00000000

API Reference

dynamic_cast演算子

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3. おわりに

dynamic_cast演算子を使うと、キャストできない場合NULLが返却されるため、エラーチェックができます。

リンク

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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