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C#でファイルを共有方法を指定して開く

この記事は2019年10月06日に投稿しました。

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目次

  1. はじめに
  2. C#でファイルを共有方法を指定して開く
  3. おわりに

1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているC#でファイルを共有方法を指定して開く方法についてです。

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2. C#でファイルを共有方法を指定して開く

C#でファイルを共有方法を指定して開くには、FileStreamクラスの以下のコンストラクタを使用します。

書式

public FileStream(string path, System.IO.FileMode mode, System.IO.FileAccess access, System.IO.FileShare share);

引数

path
ファイルの相対パス、または絶対パス

mode
ファイルを開く方法、または作成する方法を示すFileMode定数
以下の定数を指定できます。

FileMode定数

定数 内容
Append 6 ファイルが存在する場合はそのファイルを開き、ファイルの末尾をシークします。
存在しない場合は新しいファイルを作成します。
これには Append 許可が必要です。
FileMode.Append は、必ず FileAccess.Write と共に使用します。
ファイルの末尾の前の位置をシークしようとすると、IOException 例外がスローされ、読み取り処理がすべて失敗し、NotSupportedException 例外がスローされます。
Create 2 オペレーティング システムが新しいファイルを作成することを指定します。
ファイルが既に存在する場合は上書きされます。
これには Write 許可が必要です。
FileMode.Create は、ファイルが存在しない場合は CreateNew を使用した要求、ファイルが存在する場合は Truncate を使用した要求と等価です。
ファイルが既に存在していても、隠しファイルの場合は UnauthorizedAccessException 例外がスローされます。
CreateNew 1 オペレーティング システムが新しいファイルを作成することを指定します。
これには Write 許可が必要です。
ファイルが既に存在する場合は IOException 例外がスローされます。
Open 3 オペレーティング システムが既存のファイルを開くことを指定します。
ファイルを開けるかどうかは、FileAccess 列挙体で指定される値によって異なります。
ファイルが存在しない場合は、FileNotFoundException 例外がスローされます。
OpenOrCreate 4 ファイルが存在する場合はオペレーティング システムがそのファイルを開き、存在しない場合は新しいファイルを作成することを指定します。
ファイルを FileAccess.Read で開く場合は Read アクセス許可が必要です。
ファイル アクセスが FileAccess.Write の場合は、Write アクセス許可が必要です。
ファイルを FileAccess.ReadWrite で開く場合は Read と Write の両方のアクセス許可が必要です。
Truncate 5 オペレーティング システムが既存のファイルを開くことを指定します。
ファイルは、開かれると、サイズが 0 バイトになるように切り詰められます。
これには Write 許可が必要です。
FileMode.Truncate を使用して開いたファイルから読み取ろうとすると、ArgumentException 例外が発生します。

access
ファイルにアクセスできる方法を指定するFileAccess定数
以下の定数を指定できます。

定数 内容
Read 1 ファイルの読み取りアクセス
ReadWrite 3 ファイルへの読み取り/書き込みアクセス
Write 2 ファイルの書き込みアクセス

share
ファイルの共有方法を指定するFileShare定数
以下の定数を指定できます。

定数 内容
Delete 4 後続のファイルの削除を許可します。
Inheritable 16 ファイルハンドルを子プロセスで継承できるようにします。
Win32では、直接サポートされません。
None 0 現在のファイルの共有を解除します。
ファイルを閉じるまでこのプロセスまたは他のプロセスがファイルを開こうとしても失敗します。
Read 1 後続の読み取り用のファイルオープンを許可します。
ReadWrite 3 後続の読み取り用/書き込み用のファイルオープンを許可します。
Write 2 後続の書き込み用のファイルオープンを許可します。

API Reference

FileStreamクラス

コンストラクタ

FileMode定数

FileAccess定数

FileShare定数

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3. おわりに

前々回

www.paveway.info

前回

www.paveway.info

に引き続き、ファイルを開く方法についてです。
ファイルの共有方法を指定して開く場合、ファイルモードの指定とファイルアクセス方法の指定も必要になります。

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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