この記事は2019年03月06日に投稿しました。
目次
かんたん Visual C++ [改訂2版] (プログラミングの教科書)
- 作者: 堀義博
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/10/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
1. はじめに
こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているMFCでユーザ定義のメッセージを処理する方法についてです。
2. MFCでユーザ定義のメッセージを処理する
MFCでユーザ定義のメッセージを処理する方法ですが、
1.ユーザ定義のメッセージを処理する関数は、ヘッダファイルに以下のように定義します。
定義する場所はDECLARE_MESSAGE_MAP()マクロ以降に定義し、publicアクセスとします。
afx_msg LRESULT <関数名>(WPARAM wParam, LPARAM lParam);
2.ユーザのメッセージ用のIDを定義します。
IDはユーザのアプリケーションが使用してよい範囲WM_APP(0x8000)~0xBFFFで定義します。
3.ユーザ定義のメッセージを処理する関数とユーザのメッセージ用のIDを以下のようにして関連付けます。
BEGIN_MESSAGE_MAP(<クラス名>, CDialogEx) ON_MESSAGE(<ユーザのメッセージ用のID>, &<クラス名>::<ユーザ定義のメッセージを処理する関数名>) END_MESSAGE_MAP()
4.ユーザ定義のメッセージを処理する関数を実装します。 5.ユーザ定義のメッセージを送信します。
実装例
SampleDlg.h
class CSampleDlg : public CDialogEx { ... DECLARE_MESSAGE_MAP() public: afx_msg void OnClickedButton1(); // 1. ユーザ定義のメッセージを処理する関数を定義します。 // 関数名は任意です。 afx_msg LRESULT OnTest(WPARAM wParam, LPARAM lParam); ... }
SampleDlg.cpp
// 2. ユーザのメッセージ用のIDを定義します。 // IDはユーザのアプリケーションが使用していよい範囲WM_APP(0x8000)~0xBFFFFで定義します。 #define WM_MSG_TEST (WM_APP + 1) BEGIN_MESSAGE_MAP(CSampleDlg, CDialogEx) ON_BN_CLICKED(IDC_BUTTON1, &CSampleDlg::OnClickedButton1) // 3. ユーザ定義のメッセージを処理する関数とユーザのメッセージ用のIDを関連付けます。 ON_MESSAGE(WM_MSG_TEST, &CSampleDlg::OnTest) END_MESSAGE_MAP() void CSampleDlg::OnClickedButton1() { // 5. ユーザ定義のメッセージを送信します。 PostMessage(WM_MSG_TEST); } // 4. ユーザ定義のメッセージを処理する関数を実装します。 LRESULT CSampleDlg::OnTest(WPARAM wParam, LPARAM lParam) { AfxMessageBox(_T("ユーザ定義メッセージのテスト")); return 0; }
3. おわりに
EXEモジュールからDLLの関数を呼び出す際、EXEモジュール側にDLLを意識させないようにする必要がありました。
そのため今回のユーザ定義のメッセージを使用して、DLL側の関数を呼び出すことにしました。
標準講座MFC6.0―Visual C++による効率的なWindowsプログラミング (Programmer’s SELECTION)
- 作者: ハーバートシルト,田中正造,Herbert Schildt,コスモワークス
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。
私が勤務しているニューラルでは、主に組み込み系ソフトの開発を行っております。
弊社製品のハイブリッドOS Bi-OSは高い技術力を評価されており、特に制御系や通信系を得意としています。
私自身はiOSモバイルアプリやウィンドウズアプリを得意としております。
ソフトウェア開発に関して相談などございましたら、お気軽にご連絡ください。
また一緒に働きたい技術者の方も随時募集中です。
興味がありましたらご連絡ください。
EMAIL : info-nr@newral.co.jp / m-futamata@newral.co.jp
TEL : 042-523-3663
FAX : 042-540-1688