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MFCでタイマーを使用する。

この記事は2018年11月14日に投稿しました。

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目次

  1. はじめに
  2. MFCでタイマーを使用する
  3. おわりに

1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているMFCでタイマーをする方法についてです。

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2. MFCでタイマーを使用する

MFCでタイマーを使用する方法は以下のようになります。
このタイマーは一定間隔で処理を繰り返す場合に利用できます。

  1. タイマーを設定します。
  2. タイマーハンドラが呼び出され、繰り返し処理を実行します。
  3. タイマーの設定を解除します。

実装例

// タイマー設定後の識別用ID
// タイマーの設定を解除する際に必要になるため、保存しておきます。
UINT m_timerID;

// ダイアログの初期化のタイミング等でタイマーを設定します。
// 設定後タイマーは有効になります(開始処理などはありません)
BOOL CSampleDlg::OnInitDialog()
{
    // スーパークラスのメソッドを呼び出します。
    CDialog::OnInitDialog();
    
    // タイマー設定時の識別用ID
    // 0以外の任意の値を設定します。
    // 複数タイマーを設定する場合、一意の値にする必要があります。
    // 戻り値のタイマー設定後の識別用IDと値が異なることがあります。
    // そのためタイマー設定時の識別用IDをタイマー設定後の識別用IDとして使用することはできません。
    UINT timerID = 1;

    // 繰り返し処理を行う間隔(ミリ秒単位)
    // 例では1秒間隔にします。
    UINT interval = 1 * 1000;
    
    // 繰り返し処理を行うハンドラを指定します。
    // NULLを指定した場合、CWnd::OnTimerハンドラが呼び出されます。
    // そのためCWnd::OnTimerハンドラを実装し、繰り返し行う処理を記述します。
    CALLBACK* timerHandler = NULL;

    // タイマーを設定します。
    // タイマーが設定できない場合、0が返ります。
    m_timerID = SetTimer(timerID, interval, timerHandler);

    // タイマーを設定できない場合
    if (m_timerID == 0)
    {
        AfxMessageBox(_T("タイマーを設定できませんでした。"));
    }
}

// SetTimerで設定した時間間隔で呼び出されます。
void CSampleDlg::OnTimer(UINT nIDEvent)
{
    // 設定したタイマーの場合
    if (nIDEvent == m_timerID)
    {
        // 繰り返し行いたい処理を記述します。
    }

    // スーパークラスのメソッドを呼び出します。
    CDialog::OnTimer(nIDEvent);
}

// ダイアログが閉じられるタイミング等でタイマーの設定を解除します。
void CSampleDlg::OnClose()
{
    // タイマーが設定されている場合
    if (m_timerID != 0)
    {
        // タイマーの設定を解除します。
        BOOL err = KillTimer(m_timerID);
        // タイマーの設定が解除できない場合
        if (!err)
        {
            AfxMessageBox(_T("タイマーの設定を解除できませんでした。"));
        }
        m_timerID = 0;
    }

    // スーパークラスのメソッドを呼び出します。
    CDialog::OnClose();
}

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3. おわりに

思ったより簡単にタイマーが使用できました。
ただタイマーを設定するとすぐ開始されてしまうので、若干使いづらい気がします。

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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