プログラムを書こう!

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SwiftのGoogleDrive APIでファイルを移動する。

この記事は2018年07月31日に投稿しました。

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目次

  1. はじめに
  2. 前提
  3. ファイル移動処理
  4. おわりに

iOSアプリ開発デザインパターン入門 (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

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1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回はSwiftのGoogleDrive APIでファイルを移動してみます。

PWEditorでは、SwiftのGoogleDrive APIを操作するため、

を使用しています。

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2. 前提

下記の記事を参考にGoogleDrive APIを使用できる状態にしておいてください。

SwiftでGoogleDrive APIを使用する準備を行う。 - プログラムを書こう!
SwiftのGoogleDrive APIで初期化処理を行う。 - プログラムを書こう!
SwiftのGoogleDrive APIでサインインを行う。 - プログラムを書こう!

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3. ファイル移動処理

SwiftのGoogleDrive APIにファイルを移動するAPIは用意されていないようです。
そのためPWEditorでは、ファイルをコピーして、コピー元ファイルを削除してファイルを移動することにしました。

ファイルをコピーする手順は
paveway.hatenablog.com
を参考にしてください。

ファイルを削除するdeleteFileメソッドの手順は次回説明する予定です。

ポイントはコピー処理が終わってから削除の処理を行うのではなく、コピー処理のクロージャの中で削除処理を行うことにしています。
これによりユーザからは一連の処理として見えるようになります。

AppDelegate.swift

@UIApplicationMain
class AppDelegate: UIResponder, UIApplicationDelegate {
    ...
    /// GoogleDriveサービスドライブ
    let googleDriveServiceDrive = GTLRDriveService()
    ....
}

ViewController.swift

import GoogleAPIClientForREST

/**
 
GoogleDriveでファイルを移動します。

 - Parameter dirId: 移動先ディレクトリID
 - Parameter fileId: 移動元ファイルID
 - Parameter fileName: 移動元ファイル名
 */
func moveFile(_ dirId: String, fileId: String, fileName: String) {
    // GoogleDrive APIでファイルを移動するAPIが用意されていないため、
    // ファイルをコピーして、コピー元ファイルを削除することにします。
    
    // 以下は、SwiftのGoogleDriveでファイルをコピーする手順と同じになります。
    // ただし使用する値は引数に合わせてあります。
    
    // 1. 引数の移動元ファイル名と移動先ディレクトリIDを指定して、ファイル(GTLRDrive_File)オブジェクトを作成します。
    let copyFile = GTLRDrive_File()
    copyFile.name = fileName
    copyFile.parents = [dirId]

    // 2. 1で作成したファイル(GTLRDrive_File)オブジェクトと引数の移動元ファイルIDを指定して、クエリオブジェクトを取得します。
    let query = GTLRDriveQuery_FilesCopy.query(withObject: copyFile, fileId: fileId)

    // 3. 2で作成したクエリオブジェクトを指定して、GTLRService#executeQueryメソッドを実行し、ファイルをコピーします。
    let appDelegate = UIApplication.shared.delegate as! AppDelegate
    let serviceDrive = appDelegate.googleDriveServiceDrive
    serviceDrive.executeQuery(query, completionHandler: { (ticket: GTLRServiceTicket?, updatedFile: Any?, error: Error?) -> Void in
        if let error = error {
            // 5. エラーの場合、処理を終了します。
            // 必要に応じてエラー処理を行ってください。
            return
        }

        // 元ファイルを削除します。
        self.deleteFile(fileId)
    })
}

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4. おわりに

iCloudでも同じようにファイルを移動するAPIが用意されていませんでした。
こういった基本的な処理は、省略しないでAPIを用意してもらいたいです。

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紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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