この記事は 2026 年 8 月 26 日に投稿しました。

目次
1. はじめに
こんにちは、iOS のエディタアプリPWEditorとその後継PWEditorNextの開発者の二俣です。
2018年5月から毎日技術ブログを更新しています。
今回はDartのHashSetに格納されたすべての要素に対して、同じ処理を実行できるforEachメソッドについてです。
2. DartのHashSetの要素を順番に処理する
DartのHashSetでは、forEachメソッドを使用すると、格納されている要素を1つずつ取り出して処理できます。
forEachメソッドの形式は以下になります。
void forEach(void action(E element))
引数には、HashSetの各要素を受け取って処理する関数を指定します。
戻り値はありません。指定した関数が、HashSetに格納されている各要素に対して1回ずつ実行されます。
例えば、次のようなHashSetがあるとします。
import 'dart:collection'; void main() { final numbers = HashSet<int>(); numbers.addAll([10, 20, 30]); numbers.forEach((number) { print(number); }); }
実行すると、HashSetの各要素が表示されます。
10 20 30
ただし、HashSetは要素の順序を保証しないため、表示順序は実行環境などによって異なる場合があります。
3. forEachメソッドの基本的な使い方
forEachメソッドには、各要素を受け取る関数を指定します。処理が1行の場合は、アロー構文を使用して簡潔に記述できます。
import 'dart:collection'; void main() { final languages = HashSet<String>(); languages.addAll(['Dart', 'Swift', 'C#']); languages.forEach((language) => print(language)); }
複数の処理を実行する場合は、ブロック形式で記述します。
languages.forEach((language) {
print('言語: $language');
print('文字数: ${language.length}');
});
forEachメソッドを呼び出しても、HashSetの要素が変更されることはありません。要素を追加、削除するためのメソッドではなく、各要素に対して処理を実行するためのメソッドです。
4. 要素を使って処理を行う
forEachメソッドは、HashSetの各要素を表示したり、外部の変数へ値を追加したりする場合に利用できます。
import 'dart:collection'; void main() { final numbers = HashSet<int>(); numbers.addAll([1, 2, 3, 4, 5]); var total = 0; numbers.forEach((number) { total += number; }); print(total); }
実行結果は以下になります。
15
ただし、要素を集計するだけであれば、foldやreduceなどのメソッドを使用した方が、処理の意図が分かりやすくなる場合があります。
また、条件に一致する要素だけを取得したい場合は、whereやfirstWhereなど、目的に合ったメソッドを利用します。
5. forEachメソッド内での注意点
要素の順序は保証されない
HashSetは要素の順序を保証しません。そのため、forEachメソッドで処理する順序も保証されません。
処理順序が重要な場合は、ListやLinkedHashSetなど、順序を管理できるコレクションを使用します。
処理中にHashSetを変更しない
forEachメソッドで要素を処理している途中に、対象のHashSetへ要素を追加したり削除したりすると、Concurrent modificationの例外が発生する可能性があります。
numbers.forEach((number) {
// numbers.add(10); // 処理中の追加は避ける
// numbers.remove(1); // 処理中の削除も避ける
print(number);
});
要素を変更しながら処理したい場合は、あらかじめtoListなどでコピーを作成し、そのコピーを列挙する方法があります。
for (final number in numbers.toList()) { numbers.remove(number); }
非同期処理には注意する
forEachにasync関数を指定しても、各処理の完了を待つことはできません。非同期処理を順番に実行して完了を待ちたい場合は、for-in文とawaitを組み合わせます。
Future<void> main() async { final numbers = HashSet<int>(); numbers.addAll([1, 2, 3]); for (final number in numbers) { await Future.delayed(const Duration(milliseconds: 100)); print(number); } }
リファレンス
6. おわりに
DartのHashSetに格納されたすべての要素へ同じ処理を実行するには、forEachメソッドを使用します。
numbers.forEach((number) {
print(number);
});
forEachメソッドは各要素を受け取る関数を指定して、HashSetの要素を1つずつ処理します。戻り値はなく、元のHashSetも変更しません。
ただし、HashSetは要素の順序を保証しないため、処理順序が重要な場合は注意が必要です。また、処理中にHashSetを変更することは避けてください。
HashSetの要素を表示したり、各要素に対して同じ処理を実行したりする場合に、forEachメソッドを利用できます。
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