この記事は2018年12月08日に投稿しました。
目次
かんたん Visual C++ [改訂2版] (プログラミングの教科書)
- 作者: 堀義博
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/10/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (1件) を見る
1. はじめに
こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているMFCでダイアログを中央に表示する方法についてです。
2. MFCで多言語化
MFCで多言語化にするには、以下の手順で行います。
- Visual Studioで、リソースビューを開きます。
- リソースの追加で、String Tableを追加します。
- 追加したString Tableを選択し、プロパティのLanguageで言語を選択します。
- String Tableを開き、IDとキャプションを入力します。
キャプションが多言語化する文言で、IDでプログラムから指定することになります。 - プログラムからLoadString関数で文字列を取得します。
書式
int LoadString( HINSTANCE hInst, UINT uID, LPSTR lpBuffer, int cchBufferMax );
引数
hInst
モジュールのインスタンスハンドルを指定します。
アプリケーションの場合、アプリケーションのインスタンスハンドルを指定します。
DLLの場合、DLLのモジュールハンドルを指定します。
uID
String Tableで設定したID
lpBuffer
取得した文字列を格納するバッファ
cchBufferMax
取得した文字列を格納するバッファのサイズ
戻り値
成功した場合、バッファにコピーした文字数(終端のNULL文字は含みません)
指定したIDが存在しない場合、0が返却されます。
実装例
例)ボタンに"はい"を表示します。
String Table
※値は自動で付番されたものを使用します。
ID | 値 | キャプション |
---|---|---|
IDS_BN_OK | 6000 | はい |
- アプリケーションの場合
// 文字列を設定するボタン CButton m_bnOK; // インスタンスハンドルを取得します。 HINSTANCE hInst = AfxGetInstanceHandle(); // String Tableに設定された文字列を取得します。 TCHAR res[UCHAR_MAX]; memset(&res[0], 0, sizeof(res)); LoadString(hInst, IDS_BN_OK, (LPTSTR)res, UHCAR_MAX); // ボタンに文字列を設定します。 m_bnOK.SetWindow(res);
- DLLの場合
// DLLファイル名 #define DLL_NAME "Sample.dll" // 文字列を設定するボタン CButton m_bnOK; // DLLのモジュールハンドルを取得します。 HMODULE hModule = GetModuleHandle(DLL_NAME); // String Tableに設定された文字列を取得します。 TCHAR res[UCHAR_MAX]; memset(&res[0], 0, sizeof(res)); LoadString(hModule, IDS_BN_OK, (LPTSTR)res, UHCAR_MAX); // ボタンに文字列を設定します。 m_bnOK.SetWindow(res);
3. おわりに
IDは一意に指定する必要があります。
またString Tableは画面ごとに作れないため、IDに画面名を付けて一意にしました。
そのためどうしてもIDが長くなりました。
それを嫌ってIDを連番にすることも考えましたが、IDを見ただけではどこで使用する文字列かわからなくなるため、この方法をやめました。
実装してみましたが、やっぱりめんどくさいです。
標準講座MFC6.0―Visual C++による効率的なWindowsプログラミング (Programmer’s SELECTION)
- 作者: ハーバートシルト,田中正造,Herbert Schildt,コスモワークス
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 39回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。
私が勤務しているニューラルでは、主に組み込み系ソフトの開発を行っております。
弊社製品のハイブリッドOS Bi-OSは高い技術力を評価されており、特に制御系や通信系を得意としています。
私自身はiOSモバイルアプリやウィンドウズアプリを得意としております。
ソフトウェア開発に関して相談などございましたら、お気軽にご連絡ください。
また一緒に働きたい技術者の方も随時募集中です。
興味がありましたらご連絡ください。
EMAIL : info-nr@newral.co.jp / m-futamata@newral.co.jp
TEL : 042-523-3663
FAX : 042-540-1688