この記事は2018年12月07日に投稿しました。
目次
- 作者: 川口輝久,河野勉
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 1999/04
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1. はじめに
こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。
今回は業務で使用しているVB6でイベントを使用する方法についてです。
2. VB6でイベントを使用する
VB6でイベントを使用する方法ですが、VB6でイベントは用意されていません。
そのためWin32APIのイベント関連の関数を使用します。
実装例
' APIの宣言 ' イベントを生成します。 Private Declare Function CreateEvent _ Lib "kernel32" _ Alias "CreateEventA" ( _ ByVal lpEventAttributes As Long, _ ByVal bManualReset As Long, _ ByVal bInitialState As Long, _ ByVal lpName As Long _ ) As Long ' イベントをシグナル状態にします。 Private Declare Function SetEvent _ Lib "kernel32" _ (ByVal hEvent As Long) As Long ' イベントをリセットします。 Private Declare Function ResetEvent_ Lib "kernel32" _ (ByVal hEvent As Long) As Long ' イベントハンドラをクローズします。 Private Declare Function CloseHandle _ Lib "kernel32" _ (ByVal hObject As Long) As Long ' メッセージ待ちまたはイベント待ちを行います。 Private Declare Function MsgWaitForMultipleObjects _ Lib "user32" ( _ ByVal nCount As Long, _ ' オブジェクトハンドルの配列に入っているハンドルの数 pHandles As Long, _ ' オブジェクトハンドルの配列へのポインタ ByVal fWaitAll As Long, _ ' すべてを待機するか、いずれか1つを待機するか ByVal dwMilliseconds As Long, _ ' タイムアウト時間(ms) ByVal dwWakeMask As Long _ ' 待機するイベントの種類 ) As Long ' メッセージ待ちするメッセージ Private Const QS_KEY As Long = &H1 Private Const QS_MOUSEMOVE As Long = &H2 Private Const QS_MOUSEBUTTON As Long = &H4 Private Const QS_POSTMESSAGE As Long = &H8 Private Const QS_TIMER As Long = &H10 Private Const QS_PAINT As Long = &H20 Private Const QS_SENDMESSAGE As Long = &H40 Private Const QS_HOTKEY As Long = &H80 Private Const QS_MOUSE As Long = QS_MOUSEMOVE Or QS_MOUSEBUTTON Private Const QS_INPUT As Long = QS_MOUSE Or QS_KEY Private Const QS_ALLINPUT As Long = QS_SENDMESSAGE Or QS_PAINT _ Or QS_TIMER Or QS_POSTMESSAGE _ Or QS_MOUSEBUTTON Or QS_MOUSEMOVE _ Or QS_HOTKEY Or QS_KEY ' MsgWaitForMultipleObjectsの戻り値 Private Const WAIT_OBJECT_0 As Long = 0 ' イベントがシグナル状態になった。 Private Const WAIT_FAILED As Long = &HFFFFFFFF ' 関数がエラーになった。 ' 無限待ち Private Const INFINITE As Long = &HFFFFFFFF ' イベントハンドル Dim mhEvent As Long ' フォームがロードされた時に呼び出されます。 Private Sub Form_Load() ' イベントを生成します。 mhEvent = CreateEvent(0, 0, 0, 0) End Sub ' フォームがアンロードされた時に呼び出されます。 Private Sub Form_Unload(Cancel As Integer) ' イベントハンドルをクローズします。 CloseHandle(mhEvent) End Sub ' イベント待ちにします。 Private Sub Command1_Click() Dim nRet As Long ' イベントをリセットします。 ResetEvent mhEvent ' メッセージかイベントがシグナル状態になるまでループします。 Do ' メッセージとイベントを無限待ちします。 ' メッセージは上記で定義したすべてのメッセージ(QS_XXX)を待ちます。 nRet = MsgWaitForMultipleObjects( _ 1, _ mhEvent, _ 0, _ INFINITE, _ QS_ALLINPUT) ' メッセージまたはイベントが発生した場合の処理を行います。 Select Case nRet ' 関数が失敗した場合(フォームが閉じられた場合など) Case WAIT_FAILED MsgBox "WAIT_FAILED" Exit Sub ' 対象のイベントがシグナル状態になった場合 Case WAIT_OBJECT_0 ' ループを終了して、イベント待ちを解除します。 Exit Do ' 上記以外のメッセージの場合 Case Else ' 一旦OSに制御を戻します。 DoEvents End Select Loop ' イベント待ち後の処理を行います。 End Sub ' イベントをシグナル状態にします。 Private Sub Command2_Click() SetEvent mhEvent End Sub
3. おわりに
業務で起動画面をモードレスで起動し、かつ画面が閉じた後に後処理を行う必要があり、イベント待ちすることにしました。
WaitForSingleObject関数は知っていましたが、MsgWaitForMultipleObjects関数は初めて知りました。
まさに今回の要件にぴったりの機能でした。
かんたんプログラミング Visual Basic 6 応用編
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