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SwiftでiCloudを使用する準備を行う。

この記事は2018年07月09日に投稿しました。
この記事は2018年07月21日に更新しました。

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目次

  1. はじめに
  2. 準備の手順
    2-1. バンドルIDを決定する
    2-2. iCloud Containerを作成する
    2-3. App IDを登録する
    2-4. Provisioning Profilesを作成する
    2-5. Xcodeプロジェクトの設定
  3. おわりに

詳細! Swift 4 iPhoneアプリ開発 入門ノート Swift 4 + Xcode 9対応

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1. はじめに

こんにちは、iOSのエディタアプリPWEditorの開発者の二俣です。

今回から数回に分けて、SwiftでiCloudを使ったファイルアクセスについて説明したいと思います。

iOSでiCloudを使用するAPIはAppleから提供されています。
また利用するためのドキュメントも提供されています。

最初はこのドキュメントを見ながら実装しようとしましたが、うまくいきませんでした。

そこでフリーのライブラリを探したところ、"iCloudDocumentSync"というライブラリを見つけました。
PWEditorではこのライブラリを使用して、iCloudにアクセスすることにしました。
ここでは"iCloudDocumentSync"ライブラリを使った、iCloudのアクセス手順について説明します。

ただし今回は アプリからiCloudを使用する一般的な手順の説明になります。
"iCloudDocumentSync"ライブラリについては、次回以降説明したいと思います。

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2. 準備の手順

2-1. バンドルIDを決定する

アプリからiCloudにアクセスするためには、アプリとiCloudを紐づける必要があります。
アプリを特定するために、アプリ作成時に付与する"バンドルID"が必要になります。
そのため先にXcodeプロジェクトを作成し、"バンドルID"を決めておきます。

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2-2. iCloud Contanerを作成する。

  1. Apple Developerにサインインします。
  2. Apple Developer画面が開くので、Certificates, Identifies & Profilesを選択します。
  3. Certificates, Identifies & Profiles画面が開くので、画面左側のIdentifies→iCloud Containersを選択します。
  4. iCloud Containers画面が開くので、画面右上の”+”ボタンを押下します。
  5. Register iCloud Containers画面が開くので、Descriptionに任意の説明を入力し、IDに"iCloud." + "2-1で決めたバンドルID"を入力し、Continueボタンを押下します。
  6. Confirm iCloud Containers画面が開くので、"Register"ボタンを押下します。

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2-3. App IDを登録する

  1. Certificates, Identifies & Profiles画面で、Identifiers→App IDsを選択します。
  2. iOS App IDs画面が開くので、画面右上の"+"ボタンを押下します。
  3. Register iOS App IDs画面が開くので、以下の設定を行い、"Continue"ボタンを押下します。

    • App ID DescriptionのName : 任意の説明を入力します。
    • App ID Suffix : Explicit App IDを選択し、"2-1で決めたバンドルID"を入力します。
    • App Services : iCloudにチェックし、Include CloudKit supportを選択します。
  4. Confirm your App ID.画面が開くので、"Register"ボタンを押下します。

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2-4. Provisioning Profilesを登録する

  1. Certificates, Identifies & Profiles画面のProvisioning ProfilesでDevelopmentまたはDistributionを選択します。
  2. iOS Provisioning Profiles(XXX)画面が開くので、画面右上の"+”ボタンを押下します。
  3. 開発用ならばDevelopmentのiOS App Developmentを選択し、製品版用ならばDistributionのApp Storeを選択し、"Continue"ボタンを押下します。
  4. Select App ID画面が開くので、App IDに"2-3で登録したApp ID"を選択し、"Continue"ボタンを押下します。
  5. Select Certificates画面が開くので、任意の証明書を選択し、"Continue"ボタンを押下します。
  6. Name this profile and generate画面が開くので、Profile Nameに任意の名前を入力して、"Continue"ボタンを押下します。
  7. Your provisioning profile is ready画面が開くので、"Download"ボタンを押下し、Provisioning profileをダウンロードします。

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2-4. Xcodeプロジェクトを設定する

  1. "2-1"で作成したアプリのXcodeプロジェクトを開きます。
  2. 画面左側の”Show the Project navigator"タブを選択し、プロジェクト名を選択します。
  3. 画面中央の"Capabilities"タブを選択します。
  4. iCloudをONにし、以下を設定します。
    • Services:iCloudDocumentsをチェックします。
    • Containers:Use default containerをチェックします。

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3. おわりに

これでアプリからiCloudを使用する準備が完了しました。
次にiCloudDocumentSyncライブラリの初期化処理を行います。

Tech Boost

[asin:479739417X:detail]

紹介している一部の記事のコードはGitlabで公開しています。
興味のある方は覗いてみてください。

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